電卓
電卓での計算方法 †
SHARP CS-S952Xを使っています。他のメーカーは分かりません。
電卓の使い方としてはやや応用的な複素数計算を考えてみました。
普通なら関数電卓やPCを使うところですが、関数電卓の使用は禁止されているので、普通の電卓で対処します。
一般的な電卓のテクニックは簿記絡みのページを探すと見つかりますが、
電卓の取説に一通り書いてあるはずなので、それらを読めばわかります。
メーカーによって若干の差異があります。
PCを使える環境なら、Wolfram Alphaを使うと、ベクトル表示もされて便利です。
途中経過の書き写しを極力避けるというのを目的にしています。
途中経過は桁数が多くなりがちなので、
時間短縮、転記ミスの軽減、誤差の縮小が図れます。
基本操作 †
値 * = 2乗になります。 値 / = 逆数になります。分数計算でよく使います。
Advance
値1 / = のあとに、値2 = とすると、値2 / 値1 になります。掛け算も同じです。同じ値をいろんな値に適用したいときに便利です。
ベクトルの長さ †
ベクトルの長さを求める
a + b iの場合
a * M+ b * M+ RM √
事前にCAかRM RMでメモリをクリアすることを忘れずに。
要点
二乗の総和を求めるには、各要素を入力して「* M+」とします。最後に結果をRMで確認します。
基本
= の代わりに M+を押すと、結果がメモリに足されます
= の代わりに M-を押すと、結果がメモリに負数で足されます
RMを押すと、メモリの値が入力されます
解説
* = とすると、二乗が求まります。
3 * = で、9となります。
M+はメモリに加算ですが、=の働きもあるので、
3 * M+ で、メモリに9が加算されます。
CAかRM RM でメモリを0にリセットできます。
複素数の逆数の有理化 †
1 / (c + d j)
c * M+ d * M+ ここまで分母の分。メモリに入っています。
c / RM = (実部が表示される) d +/- = (虚部が表示される)
c^2 + d^2 をメモリに計算しておいて、定数での除算をしています。
虚部は符号反転が必要なことに注意
例)
1 / (5 + 3 j )の場合
5 * M+ 3 * M+ 5 / RM = (0.1470588と表示される) 3 +/- = (-0.088235と表示される)
答え: 0.1470588 - 0.088235 j
複素数*複素数 †
(a + b j)(c + d j)
実部の計算。実部同士、虚部同士で計算します。
GT GT
a * c = b * d = GT (実部が表示される)
虚部の計算。たすき掛けで計算します。
GT GT
a * d = b * c = GT (虚部が表示される)
グランドトータル機能。
それまでの計算結果の総和が自動で計算されます。
単純に加算するだけなら、メモリを使うよりも手間が少ないです。
=で計算したもののみ加算されていきます。Mで計算したものは、加算されません。
複素数/複素数の有理化 †
方法として覚えるとかなり厳しいですが、メモリとグランドトータルを理解していると自然に使えます。
分母側にメモリを使い、
分子側の計算にグランドトータル機能を使います。
(a + b j) / ( c + d j)
分母の計算。
RM RM
c * M+ d * M+
このメモリは以降では変わらないようにします。
実部の計算。
GT GT
a * b = b * d = GT / RM = (実部が表示される)
虚部の計算。(c - d j)を掛けるので符号に注意。
GT GT
a * c = -b * d = GT / RM = (虚部が表示される)
例)
4296 + j 9024 ------------- 238 + j 158
の有理化
CA
まず、分母の計算
238 * M+ 158 * M+
実部の計算
上下を掛ける
CE
4296 * 238 =
CE
9024 * 158 =
GT / RM = 30
虚部の計算
たすき掛けで掛ける。分母の虚部は負数にする。
GT GT CE
- 4296 * 158 =
CE
9024 * 238 =
GT / RM = 18
答え: 30 + j 18