PC9801(MSDOS)をLANに繋ぐ
旧サイトからの転載です。元ページは1998年頃に書いたものです。
今まではシリアルで隣のNetBSDマシンにログインしていたMSDOS(PC98)マシンですが、 Ethernetインタフェースをもらったので(夕食と交換(^^;))、 早速LANにつないでみました。
LANボードは、 AlliedTelesis? 社製 のSIC98-E という91年頃のものです。
最近は、PC98と言っても通じない可能性があるので、念のため説明しておきますが、NECのPC9800シリーズのことです。
うちのハード環境 †
MSDOSならば大体似たような使い方が出来ると思いますが、一応以下の環境で試しています。
本体
EPSON 286VG
CPUはもともとは286(16MHz)ですが、486SLC2(33MHz)に換装してあります。
メモリはもとは640KBですが、Cバス汎用メモリで8.6MBになっています。
HDD
2GB(SCSI)
NEC製の無茶苦茶うるさいHDDです。あまりにもうるさくて、しかも発熱までするので、押し入れの中に入れて使ってます。
Ethernet Interface
SIC98−E(アライドテレシス製)
アキバだと100円くらいで売ってるかもしれません。
アライドテレシスの製品はドライバなどがインターネットで取得できるので良いです。
ドライバの組み込み †
使用しているボード用のドライバをインストールします。
うちのボードは、SIC98−Eと言うものなので、アライドテレシス社のページからダウンロードしてきました。
ドライバには、
・パケットドライバ (Packet Driver)
・IPXドライバ (IPX/SPX Driver)
・ODIドライバ (ODI Driver)
・NDISドライバ (NDIS Driver)
があります。
IPX,ODI は NetWare? で、NDIS は LanManager? で使います。
パケットドライバは、DOSアプリケーションで良く使います。
うちでは VEM486を使っているのですが、デフォルトだとLANボードが使用するメモリ空間をUMB領域にしてしまいます。一度ドライバを登録しようとした後(失敗する)、ソフトリセットをかけると、VEM486がその領域を避けてくれるので平気なのですが、起動するごとにリセットするのは面倒なのでVEM486のオプション設定で対処します。
デフォルトでは(うちの場合)
A5-A7 D0-DB DE-DF E8-EF
ですが、
D8-DB
はLANボードで使うので、
A5-A7 D0-D7 DE-DF E8-EF
をUMB領域にします。
したがって、オプションに
/U=A5-A7,D0-D7,DE-DF,E8-EE
を追加します。ただし、あくまでもうちの環境での話ですから、実際に使う時はここの環境に合わせて設定してください。
ちなみにうちで使っているVEMはキャッシュの関係で V1.31β2 です。最新版ではありません。
定番の kermit を使ってみる †
kermit というのは、telnet みたいなものです。一応ファイル転送も出来ます。
ファイルは、 ftp://ftp.s.u-tokyo.ac.jp/PC/terminal/kermit/ からとってきました。ここには、PC98版もあります。
LAN(TCP/IP) で使うには、パケットドライバが必要です。 SIC98-E の場合は、PD.EXE です。
PD.EXE
を実行して常駐させておけば、特に設定は要りません。
[MSKERMIT.INI]
set tcp/ip address 192.168.1.4 set tcp/ip subnetmask 255.255.255.0 set tcp/ip boroadcast 192.168.1.255 set tcp/ip domain lan0.localdomain set tcp/ip gateway 192.168.1.1 set tcp/ip primary-nameserver 196.168.1.1
MSVP98.EXE を実行して
MS-Kermit>set port tcp/ip 192.168.1.1 MS-Kermit>connect
alliedTelesis の PC/TCP を使う †
アライドテレシス社の販売している CentreNET PC/TCP というソフトを使うと、かなりいろいろな事が出来るようになります。PC/TCPには Basic と Advanced の2種類があります。当然 Advanced の方が高く、これには nfs なども入っいたと思います。Basic でも ftp サーバは入っています。その他にもクライアントとして ftp, telnet などは当然付いてきます。他にもプリンタ関連のコマンドがあったような気がしますが、使ってないので忘れました。
設定は、インストーラを使えば簡単にできると思います。
[AUTOEXEC.BAT]
lh PD.EXE PATH=A:\PCTCP;%PATH% SET PCTCP=A:\PCTCP\PCTCP.INI lh ETHDRV.EXE
ETHDRV.EXE を組み込むと、MS-Kermit は使えなくなります。
もしかしたら、使えるようにする方法もあるかもしれませんが、普通 kermit は使わないので構わないでしょう。
lh は HIMEM に常駐させるためのものなので、使わなくてもOKです。
重要
PC/TCP の ftpサーバなどで使用するパスワードで注意する点があります。
PC/TCP のパスワードファイルは暗号化されていますが、非常に簡単に解読できます。したがって、信頼できるクライアントのみが接続できるようにするべきです。信頼できないクライアントに接続される恐れがある場合は使うべきではありません。
まぁ、暇な人は解析してみるといいでしょう。同社の CentreNET X のパスワードはこれとは違ったエンコードをされるのですが、こっちはあまり解析してません。PC/TCP よりは強いみたいです(あくまでも比較で)。